~11月14~15日、仙台で、日本障害者歯科学会学術大会が開かれ、幅広いテーマで講演、ポスター発表が行われた。障害者歯科診療への重要性・必要性は広く理解されているが、臨床現場の実態はどうなのか。学会での数多くの発表があったが、今後の課題も提起された。学会学術大会出席者からコメントを求めると「歯科大学がある地域は、当然ですが、対応ができていると思います。大学の存在は大きな意味があります」「都道府県歯科医師会の規模や歴史にもよるかもしれないが、地区歯科医師会と連携・構築できているかどうかが、対応に影響していると思う」「地区に障害者歯科診療に精通しているリーダーがいると違ってくるのではないか。具体的な名前は控えるが、その人が地域は何らなの影響があると思う」「残念ながら。私の地区には関心をもっている開業医はいません。すぐに大学病院に回しているのが現状」などの意見が聞かれた。
それは地域の相違・格差とも捉えることができる。日本障害者歯科学会HPや今大会抄録など参考に調査してみると、300演題を超える口演・ポスター発表からではあるが、発表者の所属地域(都道府県別)を調査すると興味深い点が出てきた。なお、臨床歯科医師からの発表は、一部の意欲的に取り組んでいる診療所以外はなかった。
発表者・所属から47都道府県地域別に見ると、発表者がいなかった地区は、青森、山形、栃木、和歌山、石川、富山、福井、鳥取、山口、大分、鹿児島の11地区。また、その地区における、日本障害者歯科学会による認定歯科医師のいる施設数と人数(カッコ内)は次のとおり。山口県1施設(2名)、山形県2施設(3名)、和歌山県2施設(3名)、石川県2施設(2名)、鳥取県3施設(2名)。青森県3施設(4名)、栃木県4施設(7名)、佐賀県4施設(4名)、富山県4施設(4名)、福井県6施設(13名)、鹿児島県9施設(14名)。
個人歯科医師が認定資格の取得に必要とされる臨床経験は、「障害者歯科の認定医として必要な臨床経験は,障害への理解と社会福祉の理論を含め,障害者の口腔の健康管理,歯科治療,行動の調整と全身管理,予防と保健指導および口腔の機能療法等である」とされている。しかし、それには、地域に障害者歯科の認定医としてふさわしい臨床経験を積む歯科診療施設の有無も無視できない。学会規則によれば、基本的には、(1) 障害者歯科またはそれに相当する診療部門のある歯科大学または歯学部附属病院、(2) 常時障害者の診療を行っている病院歯科、(3) 歯科医師会が行う常設の障害者歯科診療所、(4) 障害者施設の歯科診療所、(5) その他委員会が適当と認めた歯科診療所、とされている。
現在は、地区の拠点病院と開業歯科医院の連携があり、臨床的には問題なく対応できているとされている。高齢者社会を迎えた中で、歯科界では、障害者歯科、老年歯科、摂食嚥下リハビリテーションの分野に関心・期待が高まる中、一方で一般臨床と関係が強くなってきている。行政、病院歯科、地区歯科医師会、開業医の間での共通の理解・政策の再確認が問われそうだ。
歯科医院というと皆様はどのようなイメージをお持ちでしょうか?痛くて怖いというイメージがどうしてもあると思います。虫歯や歯周病になっても歯科医院へ行かなければ、症状は悪化していくばかりとわかっていても、どうしても通えないという方もいらっしゃると思います。
コージ歯科では、様々な機器を使用しできるだけ痛くなくい治療を目標にし、特に虫歯の予防や歯周病の治療には、歯科用レーザーや電動麻酔器、エアー切削装置などを使用した無痛治療を行っております。